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マインドフルネス

なぜ瞑想をしても不安はなくならないのか?効果的なやり方も紹介

2019年6月7日

瞑想で不安をなくそうと試みる人が少なくありません。大事なプレゼンの前やテスト前など、緊張を感じるイベントに向けて、なんとか感情をコントロールしようと試みるのです。確かに、瞑想には不安を軽減したりストレスを減らしたりといった効果があります。しかし、いざ実践してみても、イマイチ効果を実感できていない人が少なくないでしょう。

なぜ、不安をなくせないのでしょうか。

瞑想暦5年の著者がその答えのヒントをお伝えしていきます。もしかすると、やり方が悪かっただけで、本当に効果のあるやり方があるかもしれません。これから、瞑想で不安がなくせない原因や対処法についてご紹介します。1つずつ実践していただいて、メンタルを強化していきましょう。

4人に1人が瞑想で不快感を報告した

瞑想を実践しても効果を感じられない人は、意外にも多くいます。実は、逆効果に働いたと報告する人も一定数いるのです。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究では、1232人を調査し、驚きの研究結果を報告しています。

調査内容は、

  • 瞑想で不快な体験が起きたか
  • 取り組んだ瞑想の種類

などの質問をしたそうです。

その結果、約4人に1人が瞑想によってネガティブな体験をしたと報告しました。

なぜ、そんなにも多くの人が不快感を感じてしまったのでしょうか。

研究ではその答えは明らかになっていませんが、著者の経験や論文から得た情報を元にいくつかポイントをご紹介します。

 

瞑想の効果がなかった原因を探ってみる

瞑想で不安がなくならない原因を2つの観点から探っていきます。

 

その①目的に問題がある

目的次第では、メンタルに思わぬ影響を与えてしまうことがあります。もし、不安を減らすために瞑想をしているのなら、今すぐに止めた方が良いかもしれません。

 

そもそも不安のコントロールは上手くいかない

感情をコントロールしたり抑えようとしたりする取り組みは、ほとんど失敗に終わります。そのため、不安をなくそうとする試みは、逆に悪化させてしまうことがあるでしょう。

認知行動療法ACT(アクト)では、感情をコントロールしたり抑えたりするための行動を「体験の回避」と言い、不安を健全なものから障害へと変化させると指摘します。それもそのはず、感情は避けたり消そうとするとより強化されてしまうからです。

例えば、スピーチをする当日、不安から逃れるために仮病で休むとしましょう。すると、次のスピーチの時には、さらに強くなった不安がやってきて休もうとするかもしれません。延々とその繰り返しで、ついには人前で喋ることが自分にはできないと思い込むようになる可能性があるのです。

感情はコントロールを試みると、大抵は失敗に終わるでしょう。そのため、不安のためにではなく、別の目的のために瞑想をすることがおすすめです。

 

その②自分に合わない瞑想法に取り組んでいる

呼吸瞑想で、不快感を訴える人が少なくありません。呼吸瞑想を知らない人にやり方を伝えると、

  1. 背筋を伸ばす
  2. 体をリラックスさせる
  3. 呼吸をゆっくり行いながら、吸う感覚や吐く感覚に注意を向ける
  4. 呼吸から注意がそれたら、そのことを認識する
  5. 再び呼吸に注意を向ける
  6. 4,5を繰り返す

この6ステップです。

取り組みやすいやり方ではあるのですが、バレンシア大学らの研究では、呼吸瞑想を行った多くの人が不快感を報告したという結果が出ています。反対に、不快感を報告した人が少なかったのは、ボディアウェアネス(ボディスキャンなど)だったそうです。もし、瞑想で不安が少しも減らないのであれば、別のやり方に変えてみることをおすすめします。

 

瞑想で不安が減らない原因の対策法

瞑想法を変えるか、メンタルトレーニングを行うことで、これらの原因を対策できます。

具体的には、ACTの実践またはセルフコンパッションを鍛えるのがベストです。

 

ACTの実践

ACT(アクト)とは、第3世代の認知行動療法のことで、嫌な感情を受け入れながら行動することを目的としています。ACTに取り組むことで、感情を理由に何かから逃げたりしなくなり、結果として不安が低減することが確認されています。

やることは主に次の3つです。

  • 思考や感情を受け入れること
  • 望む方向への活動に従事し続けること
  • 豊かな人生を送ること

まとめると、思考や感情を受け入れながら、価値あることを見つけ、行動し続けることだといえます。

たとえ不安がやってこようと、それを避けたり抑えたりせずに、ただただ目の前の必要なことに取り組んでいくのです。

ACTを学びたい人や実践したい人は、次の本がおすすめです。

 

セルフコンパッションを鍛える

セルフコンパッションには、不安やうつを軽減する効果があります。瞑想と組み合わせることで、不安軽減の効果を高められるでしょう。

セルフコンパッションとは、自分に思いやりをもつことをいいます。

構成される要素は、次の3つです。

  1. 自己への優しさ(他人に優しくするのと同じように、自分にも優しくすること)
  2. 共通の人間性(誰もが完璧ではないことを自覚すること)
  3. マインドフルネス(思考や感情を受け入れ、今に注意を向けること)

この3つの要素を鍛えていくことで、セルフコンパッションを高められます。

 

セルフコンパッションの鍛え方

難しいやり方は紹介しません。3つだけシンプルなやり方をお伝えします。

 

その①体を気遣う

健康な食事を心がけ、寝転がったりして体を休めましょう。首を回してこりをほぐしたり、肩をマッサージするのも効果的。自分への優しさを鍛えるために、まずは体を労わることが大切です。

 

その②自分に手紙を書く

過去のつらかった体験を思い出してみてください。面接で自分を否定された、恋人とけんか別れをしたなど、何でも構いません。思い出したら紙を用意して、その時の状況を詳細に書いていきます。

ただし、誰かを批判するのはダメ。思いやりをもって書きましょう。このやり方で、あなたの感情への理解が深まり、マインドフルネスを高められます。

 

その③セルフハグ

自分を抱きしめてあげることも、セルフコンパッションを高めるのに効果的です。まずはゆっくりと呼吸をします。そして、腕で胸を包み込み、体が温かくなる感覚に注意を向けましょう。

しばらくすると、副交感神経が活性化し、リラックスできます。自分への優しさが芽生え、不安に強い自分へと変わっていくでしょう。

 

効果的な瞑想のやり方3選

著者が5年間瞑想に取り組んできた中で、確かな効果を実感したやり方をご紹介します。3つ見ていきましょう。

 

1.歩行瞑想

歩きながら行う瞑想法です。やり方は、次の通り。

まずは、準備から。

  • 体をリラックスさせ、ゆっくりと呼吸する
  • 足の裏の感覚に集中する

次に歩く番です。

  1. 右足を地面から離しながら、足の感覚に注意を向ける
  2. 右足を一歩前に出し、地面にゆっくりと近づけながら、足の感覚に注意を向ける
  3. 地面に着いたときの足の感覚に注意を向ける
  4. 左足も同様に1~3を行う

これを好きな時間行いましょう。

 

2.マインドフルネス瞑想

いつも著者がやっているやり方をご紹介します。

  1. 背筋を伸ばしてイスに座る
  2. 目を閉じる
  3. ゆっくりと3回呼吸する
  4. 浮かんでくる思考や感情、感覚に評価や判断を下さず、ただ浮かんでは消えていくのに注意を払う
  5. 思考や感情、感覚に囚われたら、そのことに気づき、再び評価や判断を手放す

ポイントは、常に思考や感情を一歩引いてみているような感じで行うことです。もし、体に力が入っていることに気づいたら、そのことを認め、リラックスしましょう。

 

3.慈悲の瞑想(歩きVer)

歩行瞑想と慈悲の瞑想をセットにしたやり方。外出中に行うのが基本です。

  • すれ違う人の幸せを願う
  • 本当に幸せになってほしいと願うこと

たったこれだけのことを12分間行います。

ISUの実験では、この慈悲の瞑想歩きVerで、被験者達のストレスが減って幸福感が高まったそうです。

家で行う場合は、歩きながら家族の人の幸せを願ったり、頭の中で友人や知り合いを想像したりしましょう。

 

瞑想に関するおすすめ本

呼吸による癒やしー実践ヴィパッサナー瞑想

瞑想が上手くいかない理由や望ましい姿勢などが詳細に書かれた本です。初心者で効果を実感できていない人は、本書を手にとり実践することをおすすめします。

瞑想のやり方を学ぶというよりかは、生活に活かすことを目的とした本です。

 

サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法


瞑想を実践してみたいけど、イマイチやり方がわからなかったり、ネットの情報を信頼できなかったりする人は少なくありません。この本では、科学的に認められた瞑想法が紹介されているので、情報の正確性に信頼が置けます。しかも、かなりの数の瞑想のやり方が載っています。実践的な本なので、1つずつ試してその効果を実感して見ると良いでしょう。

 

効果的な瞑想のやり方で不安に負けないメンタルを作ろう

効果的な瞑想を実践することで不安は軽減されていくはずです。実際、ナイメーヘン・ラドバウド大学らの研究では、マインドフルネス瞑想と神経症的傾向に関係があることが確認されました。マインドフルネス瞑想に取り組んでいた人は、神経症的傾向(不安やストレスなど)に強かったのです。他にも、好奇心や外交性が高まるなどの効果が期待されているので、根気良く続けてみましょう。数ヶ月続けていれば、実感できるほどの効果が得られるかもしれません。

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